各国の金融安定化策に市場安堵の色

◆ 買戻し中心の「反発」相場か

(1)週明けの海外市況は大反発で始まったと言えます。
NYダウは過去最大の上げ幅936ドル高(+11.1%)の9,387.61ドルと先週8日続落
幅のほぼ半値戻しとなっています。英国FTは+8.26%、独DAX+11.4%、中国上海
+3.6%、ハンセン+10.24%、シンガポールST+6.57%と世界主要市場は反発して
います。

(2)週明けの日経平均は1,179.19円高の9,455.62円と急反発。日経平均の上昇
率は+14.2%と過去最大。日経225先物も1,660円高の9,680円と高値引けとなつて
引けました。先週にかけての11日間続落のほぼ3分の1戻しとなってきました。
10月10日の8,115円が年初来安値となるかどうか。

(3)テクニカル指標は「陰の極」
・日経平均、25日線乖離率は-27.4%(10日現在)。03年4月のバブル崩壊当時
で-4.7%であり、下方乖離率は過去最大・異常乖離となっています。
・騰落レシオ(ADレシオ)は54.3%であり、08年1月以来の水準となり70%ライン
を大きく下回り、「売られ過ぎ」と見られます。
・日経平均日足で見ると、9月26日~10月10日にかけて11日間連続陰線(下落率
31.8%戦後最大)となり、2000年以降では初の経験といえます。値幅および日柄面
でみて整理十分とみられ「陰の極」の局面となるか。
・ただし、「信用評価損益率」は10月3日現在、-30.75%と16年ぶりに悪化。
先週末ではさらに悪化していると思われます。

(4)「バリュー指標」は売られ過ぎを暗示
・先週末でPBR(株価純資産倍率)は0.93倍。30余年ぶりの1倍割れです。東証1部の
約80%の銘柄が1倍割れとなり、今後の市場での評価を待ちたい。
・予想PER(株価収益率)は11.0倍。37年ぶりの低水準。09年3月期が7期ぶりの減益
模様ですが、PER水準からみていかにも割安感がでてきました。東証1部の50%強の
銘柄がPER1倍割れです。
・配当利回り。2.75%と1975年以来のかってないほどの「魅力的」な配当利回りと
なっています。10年国債の利回り1.4~1.5%と比較しても、株の不安定性を考慮して
も、利回り採算面から再評価されるタイミングがくるのでは。
・長期投資のスタンスで、株を売買する「タイミング」を探る段階が接近してきたと
いえそうです。

(5)当面の日経平均の上値ポイントはフシ目の10,000円、さらに日足での上値抵抗
ラインは10,800円前後と見ています。NYダウの下値のフシ目は8,000ドル前後。これを
割り込むと、10月10日の安値7,803ドル前後。上値メドはフシ目の10,000ドル、さらに、
08年5月以来の上値抵抗ラインが走る11,100ドル前後。


『スーパー・相場の女神』のザイナス

◆ 日米欧、相次ぐ金融危機打開策の具体化を打ち出す

(1)10月8日、世界10中央銀行、政策金利0.5%同時下げ、日銀は短期金融市場に資金供給。
中国など新興国も協調利下げに参加。

(2)各国政府、主要銀行に資本注入してきました。
英国は大手3行に370億ポンド注入し、独仏、公的資金注入を柱にした銀行救済策を具体化、
米国はさらに金融機関の保有株式購入の具体化を検討中など、救済策が相次ぎました。

(3)日本政府は銀行保有株買い入れ方針にあり、また株式の空売り規制も強化する方針です。
実体経済に悪影響が波及するのを回避するため、総合的な経済対策を急いでいるようです。

(4)ブッシュ大統領は危機打開策徹底のため、数週間以内に緊急の先進国首脳会合を開くことを計画している模様です。 

(5)金融打開策が金融システムにプラスに作動するとみていますが、
今後は各国の実体経済動向に注目していきたい。
15日米9月小売売上(前月比―0.5%予想)、16日米9月鉱工業生産(同0.8%)、
17日には米9月住宅着工(88万戸の予想)などがあり、さらに今週はJPモルガン、メリルリンチ、
ウェルズファーゴなどの金融機関の決算発表があります。
決算発表次第ではNY市場は波乱も考えられます。

日経平均 カギ足チャート
2008年6月12日
13,890円で売転換出現


TOPIX カギ足チャート
2008年9月2日
1,212ポイントで売転換出現


東京為替 カギ足チャート
2008年9月1日
107円70銭で売転換出現


騰落レシオ カギ足チャート
2008年9月26日
76.21%で売転換出現


NYダウ カギ足チャート
2008年8月19日
11,349ドルで売転換出現


NASDAQ カギ足チャート
2008年9月29日
1,984ポイントで売転換出現

Tuesday, October 14, 2008 6:18 PM