突っ込み警戒感も市場対策を探る展開か

◆ タイミング待ちの日経平均

(1)日経平均は27日ザラ場円高一服からソニーなどハイテック株中心に230円高
の局面がありましたが、大引けにかけ値を崩し486.18円安の7,162.90円で引けま
した。バブル崩壊後の安値7,603円をアッサリ割り込み、82年10月以来の26年ぶり
の安値をつけたことになります。

(2)カギ足チャートでは日経平均は6月12日に、TOPIXは9月2日にそれぞれ、
底値圏で「売転換」し、NYダウは8月19日に、NASDAQ指数も9月29日にそれ
ぞれ「売転換」となり、相場地合いはいぜん悪いとみられます。

(3)ただし、ここまで下げると値ごろ感から突っ込み警戒感が抬頭してきても
不思議ではない状況です。日経平均の移動平均線からの下方かい離をみますと、
25日線乖離-24.9%、200日線乖離-40.0%と過去に前例のない下方かい離となって
きました。
(4)一方、先週末でみたヴァリュー指標は株価純資産倍率(PBR)0.89倍、予想
株価収益率(PER)10.8倍といずれも35~37年ぶりの低水準あり、配当利回りは
2.77%と1.5%前後の10年国債利回りにくらべて、投資妙味がでてきました。
ただ「ヴァリュー指標」を度外視した相場展開になっているのが気になります。

(5)東証1部の時価総額は07年7月末に比べて半減し先週末は262兆円となりました。
その「痛み」が出てきています。企業年金の運用利回りはいまの日経平均水準で
推移するとマイナス20%超に、また国内大手生保の保有株式はほとんど含み損が
発生し、個人の信用取引評価損率は35%~40%に達しているとみられます。

(6)NYダウは先週末23日、312ドル安の8,378ドルと03年4月以来の安値更新と
なっています。NASDAQは51pts安の1,552pts。

(7)先週末でみたシカゴ取引所の恐怖指数(VIX)のボラティリティは79.1という
高水準に張り付いており、まだ相場の先行きについて不透明感が強そうです。


『スーパー・相場の女神』のザイナス


◆ 日米欧の緊急具体策の進展を待つ

(1)日本政府。株安を放置すれば金融システムが再び動揺するのを回避するための
方策を模索。株式市場の需給改善に軸足をおいて、「株式受け皿対策」や「カラ売り
規制」の強化をめざす。また金融市場支援で公的資金枠を2兆円から10兆円に枠拡大
をきめました。一般企業の資金調達支援へCP買取りなど。

(2)米国は資金供給拡大で金融市場支援の本格化など金融安定策が始動しだしました。
米公開市場委員会(FOMC)は28~29日開かれますが、8日に欧州中銀との0.5%協調利
下げに続いて、0.25~0.50%の更なる追加利下げが確実視されてきました。またバー
ナンキFRB議長の景気・金融に対する声明に注目したいところです。

(3)為替市場では円の「独歩高」となっていますが、日本政府はじめ米欧通貨当局
との協調介入(ドル買い・円売り)がうまく作動するかどうか注視したいところです。

(4)11月4日の米大統領選および上下議員選挙前後に、米国の追加景気対策が発表さ
れるとみれば、11月中旬ごろ相場は安定・底入れが期待されます。
金融・株式の市場環境が改善される兆しが明白になれば、マーケットは落ち着きを
取り戻すとみています。

(5)金融・経済をめぐる今後の日程

28~29日 米連邦公開市場委員会
30日   米7~9月期のGDP速報
11月4日  米大統領選挙
  6日  欧州中央銀行理事会
8~9日  G20財務相・中銀総裁会議(サンパウロ)
15日   緊急金融サミット(ワシントン)

日経平均 カギ足チャート
2008年6月12日
13,890円で売転換出現


TOPIX カギ足チャート
2008年9月2日
1,212ポイントで売転換出現


東京為替 カギ足チャート
2008年9月1日
107円70銭で売転換出現


騰落レシオ カギ足チャート
2008年10月24日
61.77%で売転換出現


NYダウ カギ足チャート
2008年8月19日
11,349ドルで売転換出現


NASDAQ カギ足チャート
2008年9月29日
1,984ポイントで売転換出現

Monday, October 27, 2008 5:57 PM