不透明感残り、株価変動大きい相場展開
【1】テクニカル指標にみる相場現況
(1)日米株価は歴史的安値圏にあります。日経平均は9月のリーマン・シヨック
で10月29日には6,994円と7,000円割れ。TOPIXとともに、2003年3~4月以来の安値
圏で推移しています。NYダウ、NASDAQ指標も2003年春ごろの水準にあり、両市場
とも「歴史的安値圏」にあるのではないでしょうか。
(2)また、日経平均は日足チャートでみて「逆三尊底」を形成しつつあります。
つまり日経平均は安値8,115円(10/10、左肩)、ザラ場安値6,994円(10/28、
逆さ頭)、安値8,148円(11/13、右肩)をみせ、戻り高値9,521円(11/5)を上抜
くかどうかが当面のポイントと考えられます。
(3)バリュー指標は「割安」。東証1部でみて、今期予想PER(株価収益率)は14倍
台、上場企業の清算価値を示すPBR(株価純資産倍率)は0.95倍と1倍割れが続いて
います。2009年3月期減益下でも予想配当利回りは2.5%程度といぜん魅力的な水準
に放置されています。
(4)ただし「カギ足」チャートでは目先的には波乱も予想されます。日経平均は
6月12日13,890円の水準で「売転換」して今日に至っています。TOPIX東証株価指数
は11月12日に、外人投資家がみるドル建て日経平均は13日にそれぞれ「売転換」と
なっています。米国市場ではNASDAQが9月29日に、NYダウは11月12日8,283ドルで
カギ足「売転換」示現となっています。日米株価は当面ボックス相場の展開が予想
されます。
<カギ足、次回買転換値>日経平均9,080円、TOPIX916pts、NYダウ8,835ドルです。
(5)今後の展開。日経平均の今後の下値ポイントは11月13日の下値関門8,148円前後。
上値はフシ目の9,000円や11月5日の戻り高値9,521円前後を見ています。一方、NYダウ
の今後の下値ポイントは下値関門の11月13日安値7,965円前後。上値はフシ目の9,000ドル
前後、ここを上抜くと、11月4日の戻り高値9,654ドルや10,000ドルも視野に入れて
おきたいところです。
【2】国内外の経済指標で一喜一憂か
(1)先週末、閉幕したG20(金融サミット)は「短期」と「中期」の二段構えの
対策で世界金融危機に取り組む姿勢のようです。具体策では参加国間で温度差が
あるようです。オバマ次期米大統領が出席する2009年4月にかけて、より即効性のある
総合対策が出てくるかどうか注目したい処です。
(2)「短期的」には各国の内需刺激の財政政策にかかっています。中国は2010年に
かけ4兆元(約57兆円)の財政出動で8%成長をめざし、米国も1,500億ドルの追加
景気対策を打ち出しています。
(3)G7と4新興国(中国、インド、ロシア、ブラジル)で世界のGDPの約70%弱を占
めると言われ、こうした主要国の政策進展が効を奏するか否か今後も注目したい。
(4)株需給。個人投資家は11月第1週3市場ベースでみて、売買代金シェアは26.6%
となっています。先月より個人の短期の売買急増が目立ちます。外国人投資家は1月
の70%シェアから11月第1週57.8%まで低下、国内事業法人は13.3%とシェアアップ
してきました。
(5)日本政府は先月10月13日に「事業会社の持ち株規制緩和」をしましたが、自社株
設定は月間350社(平月100社ペース)を越えてきました。企業は豊富な手元資金の活用
して、PBR1倍割れとなっている「割安」の自社株買いが本格化しています。武田薬は
500億円、コマツ300億円、キャノン500億円、信越化学160億円の自社株買い枠を設定
しています。実需買いということで、株の需給にプラスとみております。
(6)主要な景気指標
18日(火)・・・日本9月景気動向指数、10月百貨店売上
19日(水)・・・9月全産業活動指数、10月日本製半導体BBレシオ
20日(木)・・・日銀金融政策決定会合(~21日)
17日(月)・・・米11月NY連銀製造業景気指数発表、米10月鉱工業生産
18日(火)・・・北米10月半導体BBレシオ
19日(水)・・・米10月住宅着工件数(78.3万戸、-4.3%予)
20日(木)・・・米10月景気先行指数(-0.6%予)
2008年6月12日
13,890円で売転換出現
2008年11月12日
875ポイントで売転換出現
2008年11月12日
8,283ドルで売転換出現
2008年9月29日
1,984ポイントで売転換出現
2008年9月1日
107円70銭で売転換出現
2008年11月4日
74.91%で買転換出現